「何事もふだんが肝心」である

マリーゴールド (管理棟南側の花壇)
「何事もふだんが肝心」である
6月17日から始まった、学校総合体育大会の熊谷市予選は、29日の陸上競技の大会で一段落した。見事に勝ち上がり、県大会に出場する生徒もいます。おめでとう。健闘はしたものの、あと一歩のところで惜しくも負けてしまった部活も少なくない。3年生は、ここで引退である。
私は、部活動の顧問をしていた時に、感じたことがある。「こんなにやってきたのになぜ勝てないのだろう」。同じ職場の先生たちとどうしたら勝てるのだろうか?放課後の職員室でよく話題にしていた。先生方が、何の気なしに出した目標が、「校庭の4つの部活で、埼玉県を制覇する!」。何の根拠もなく、出てきた目標だ。その日から、それぞれの部で色々な試みを生徒たちとともに考え、実行した。
ある部活は、グランドで整列し、「威風堂々」の曲を聴いてから練習を開始した。精神を集中して練習に臨むためだという。また、ある部活(陸上部)は、アップテンポの曲を流しながら、きついインターバル走をひたすら繰り返した。これは、他の部活にもよい効果をもたらした。私の部活は、メンタルトレーニングに取り組んだ。関係する本を読みあさり、行き着いたところが「目標設定用紙」の活用である。「埼玉県を制する」ためには、何が必要か。毎日の練習を、県でトップレベルの質の高いものを継続すれば、きっと結果がついてくるだろう。「今日の練習を、埼玉県でトップの練習をしよう」。そう信じ、生徒と頑張った。技術だけでなく、心も鍛えた。靴やバックを揃え、人より先に挨拶をする。さまざまな心を鍛える試みも数々行った。結果は、2つの部は県で見事に優勝、1つの部は3位。成果を残した。しかし、私の部活は、その年は勝つことができなかった。高い体力と技術を身に付けた上で、さらに勝ち続けるには、柔軟な発想と粘り強さ、そして強靱なメンタルが必要である。そのこともわかって鍛えてきた。でも、なぜ勝てなかったのか、どうすれば良かったのかは、わからなかった。ただ、ただ悔しかった。
解剖学者・養老孟司氏は、『自分の壁』という本の中でこんなことを言っている。「人は、何かにぶつかり、迷い、挑戦し、失敗し、ということを繰り返す。失敗の繰り返しにより、自分を育てることの大切さを十分に認識する必要がある。そうやって自分で育ててきた感覚のことを「自信」という。失敗を恐れて行動しないのでは、人は「自信」を持てず、前に進めない」と。
3年生は、新たな目標に向けて頑張って欲しい。進路実現に向けてと言いたいところだが、そう簡単ではないことはわかっている。でも、避けてはならない。1,2年生も、部活動だけでなくクラブで頑張っている人も含めて頑張って欲しい。
「何事もふだんが肝心」である。
6月30日 全校朝会 校長 清水利浩

