3年生の終了式式辞
今日は、3年生の修了式です。
おとといのこと。3年2組の教室で先生方の会議を行いました。講師の先生は、校長先生が中学3年生で、この学校を卒業する時、担任の先生だった方です。ほんとうに偶然です。こんな偶然があっていいのかと思いました。
その先生の立ち振る舞、話し方の癖、間の取り方、42年たった今もその当時のことがよみがえってきました。それだけ「恩師」との関わりは強いということなのだろう。きっとみんなもそうなんだろうな、と思います。
それでは、終了式の式辞です。
本校のふれあい講演会で話してくれた国際線パイロットの長澤和則さんは、
社会で活躍するにあたり、どんな能力が求められるか、という質問に、コミュニケーション能力と答えてくれました。
彼のいうコミュニケーション能力とは、「周りの人に聞く力」と「伝える力」であるといいます。
何かわからないことがある。ここまではわかるが、そこから先はわからない。どうしたらよいかわからない。そんな時に「周りの人に聞く力」である。
勉強の仕方を聞いてもいい。
そして、聞かれる側になったら、丁寧に答えてあげる。自分が思っていることを相手にわかりやすく伝える。これが「伝える力」である。だから、友達は大事だと。
長澤さんは、「可能性」についても語ってくれました。「君たちには、少なくとも私たち大人より、大きな可能性がある。しかし、『可能性は時間だ』。 今、この瞬間、そして、明日、あさってと、その可能性を大きくするか、小さくなるか。頑張り続ければ、チャンスはある。でも、可能性は時間だ。君たちの可能性には、時間かけるべきである。時間×努力。何かに向かってどれぐらい頑張れるか、これが大切だ」。「自分自身を見てみると、まだそんなにやってないんじゃないかって、いつも思っている。自分で自分の可能性のゴールを勝手に決めないことだ。だから、わからなかったら、隣の人に聞くことだ。 もし、自分がその答えに納得できなかったら、また別の人に聞いたらいいんだ。皆さんの可能性は、皆さん自身が決める。まあ、そんな感じかな」。
最後に、君たちが卒業式で歌う 合唱曲「群青」について語らせて欲しい。
この曲には、深い意味があることは知っていることと思います。
「当たり前が幸せと知った」
「遠い場所で 君も同じ空 きっと見上げてるはず」
「またねと手を振るけど 明日も会えるのかな」
これは、歌詞の一節です。
15年前、2011年3月11日14時46分、東日本大震災が起きました。福島第一原発事故の影響で、避難を余儀なくされた福島県南相馬市立小高(おだか)中学校の先生が、生徒たちの言葉をまとめて作詞・作曲した曲が「群青」です。離ればなれになった友への想いや再会への願いが込められ、生徒たちの想いから生まれた絆の歌です。
君たちにとって群青を披露する大きな舞台は、何度かありましたね。卒業式がラストになるのかな?卒業式での歌は、周りを気にせず、自分自身の心の中から大きな声で歌ってほしい。最後の群青?いや、違うと思います。
「きっとまた会おう あの町で会おう」という再開の願いが込められた絆の物語なのだから、ぜひ、このメンバーで再開したときに歌ってもいいかな?
来週の月曜日は、君たちの素晴らしい卒業式にしてください。
校長先生も、君たちの42年の先輩として、赤学年の先輩として、母校、妻沼西中学校で迎える初めての卒業式を楽しみにしています。
令和8年3月13日 熊谷市立妻沼西中学校長 清水利浩


